痴漢の冤罪に巻き込まれてしまった場合、対応を誤ると不利な状況に追い込まれる可能性があります。
やってもないのにやったと言われ、腹が立つかもしれませんが、一旦冷静になって対応することが大切です。
本記事では、痴漢の冤罪に巻き込まれた際のやってはいけないことや弁護士の対応内容などを詳しく解説します。
適切な痴漢冤罪の対策は、専門的な知識とサポートが欠かせません。
藤垣法律事務所は、500件を超える様々な刑事事件に携わった実績ある弁護士が在籍しており、痴漢冤罪を解決させた実績もあります。
スピーディかつ適切な対応で、痴漢の冤罪を防げるよう、努めておりますので、自分もしくは知り合いが痴漢の冤罪にかけられて困っている場合、ぜひ下記からお問い合わせください。
目次
【痴漢冤罪】痴漢を疑われたら絶対にしてはいけないこと
痴漢の冤罪をかけられることは、男性であれば誰しもが有り得ることです。もし痴漢を疑われた場合、下記に該当するようなことは絶対にしてはいけません。
- 逃げない
- 謝罪をしない
- 証人を集める
- 相手の体には触れない
理由を詳しく解説します。
逃げない
痴漢の疑いをかけられた場合、絶対に避けるべき行動のひとつが「その場から逃げること」です。
たとえ無実であったとしても、逃げるという行動は、相手や周囲の人々に「罪を認めた」と捉えられるリスクがあり、状況を一層悪化させる可能性があります。
逃走を試みることで、警察や乗客、さらには防犯カメラの記録に「逃げた」という行為が残り、のちの立証において大きな不利となることも少なくありません。
また、逃げることは証言や証拠を揃えやすくする機会を自ら失うことにもつながります。
たとえば、その場にいる他の乗客や関係者から証言を得ることで、無実を証明する材料が得られる可能性がありますが、逃げてしまうとそのチャンスが失われ、誤解が強まってしまいます。
そのような状況に陥らないためにも、逃げずに堂々と「してないです」と主張することが大切です。
その場から離れるという行為自体は間違ってはないですが、突き飛ばしたり線路に飛び降りたりなどして逃げてしまうと、その行為自体が犯罪になってしまいます。なので、現行犯逮捕されることを防ぐために、逃げるというよりできる限り穏やかな方法でその場を立ち去りましょう。
謝罪をしない
無実であっても、思わず場を収めようとして「ごめんなさい」や「誤解を招いてすみません」といった謝罪の言葉を口にする方も少なくありません。
たとえ誤解や意図しない接触であったとしても、謝罪してしまうと、その場にいた人々や警察は謝罪を「容疑の事実」として受け取る恐れがあります。
そのため、謝罪は相手の主張を肯定しているという証拠として扱われ、無実を証明する上で大きなハードルとなるのです。
無実を証明し、冤罪の可能性を排除するためには、自分の信念を貫くしっかりした態度で「事実に基づいて」対応することが重要です。
ここも「逃げない」と同様なことにはなりますが、しっかりとやってないということを主張した上で、できる限り穏やかな方法でその場を立ち去りましょう。
闇雲に証人を集める
痴漢の疑いをかけられた場合、闇雲に証人を自分で集めようとすることはあまりおすすめできません。
闇雲に証人を集める行為は、無理やり味方をつけようとしているように見え、周囲に威圧感や不信感を与える可能性が高まります。
闇雲に証人を集めることを試みるよりも、冷静な態度で現場を維持し、自らの言動が記録されるのを待つほうが、無実を証明するためには良いでしょう。
かといって、自分だけの証言だと根拠が弱い場合があります。証人を集める場合は、自分の近くにいた人で、客観的に見てくれる人を選びましょう。
仮にいなかったとしても、痴漢の疑いをかけられたときから「やっていません」と宣言していることを証言してくれる人がいれば、それだけでも強い根拠となります。
痴漢冤罪の事件は、客観的な証拠が少なく,目撃証人の有無が結果を左右することも少なくありません。証人の記憶が明確であること,証人と当事者の間に利害関係がないことが重要なポイントになります。
相手の体には触れない
痴漢の疑いをかけられた際、相手の体に触れてはいけません。
無実を主張しようと焦ったあまりに、相手に近づいたり、誤解を解こうとして体に触れてしまうと、状況がさらに悪化するリスクが高まります。
たとえ意図が善意であっても、相手の体に触れる行為は、周囲に「反論の過程でさらに触れている」と見なされ、容疑が一層深まる原因となりかねません。
相手が恐怖を感じることで警察や周囲の目が厳しくなり、立場がますます不利になってしまう恐れもあるのです。
そのため、状況を悪化せないよう、相手の体に間違っても触れないようにしましょう。
【痴漢冤罪】痴漢を疑われたら際の対処法
反対に、痴漢を疑われたら際の対処法は、主に以下の通りです。
- 勤務先や家族に一報を入れておく
- すぐに弁護士へ相談する
詳しく解説します。
勤務先や家族に一報を入れておく
痴漢の疑いをかけられた場合、まず最初に勤務先や家族に一報を入れておくことが重要です。
冷静に対処しなければならない状況であると同時に、信頼できる人たちに現状を伝え、自分の立場や心情を理解してもらうためにも必要な対応となります。
こうした知らせを入れることで、勤務先や家族も状況を把握し、適切なサポートや助言が受けられる可能性が高まります。
また、逮捕や取り調べの過程に進む場合でも、あらかじめ連絡しておけば、不測の長期不在による心配や混乱を防ぐことができ、周囲への影響を最小限に抑えることが可能です。
すぐに弁護士へ相談する
無実である場合でも、状況の誤解や証拠の不十分さから、痴漢の容疑がかけられることは珍しくありません。
そのため、法律の専門家である弁護士に早めに相談すれば、今後の対処方針を明確にし、自分にとって有利な状況を作ることが可能です。
弁護士は法的な知識をもとに、容疑者としての権利や取るべき行動を正確に教えてくれるため、不必要な混乱や間違った行動を防ぐことができるでしょう。
藤垣法律事務所は、500件を超える様々な刑事事件に携わった実績ある弁護士が在籍しており、痴漢の冤罪案件にスピーディかつ適切な対応を行います。
自分もしくは知り合いが痴漢の冤罪にかけられて困っている場合、ぜひ下記からお問い合わせください。
痴漢冤罪で弁護士に相談したら対応してくれること
痴漢冤罪で弁護士に相談したあと、主に以下5つの対応をしてくれます。
- 痴漢冤罪で逮捕されることを防ぐ
- 仮に逮捕されたとしても早期に釈放させる
- 家族や勤務先へ事情を説明する
- 報道されることを防ぐ
- 相手との示談交渉を行う
詳しく解説します。
痴漢冤罪で逮捕されることを防ぐ
痴漢冤罪の疑いをかけられた際に弁護士に相談すれば、逮捕を未然に防ぐための対策を取ってもらえる可能性が高まります。
痴漢の疑いがかけられると、本人の意図に関わらず逮捕や長期の拘束を受けるリスクがあり、日常生活や社会的信用に悪影響が及ぶ恐れがあるでしょう。
しかし、弁護士に相談すれば、逮捕の必要性がないことを主張し、被疑者が逃亡や証拠隠滅の危険性がないことを警察や検察に示すための法的な手続きを行います。
早期に対応することで、冤罪での逮捕のリスクを減らすことが可能です。
弁護士から捜査機関に対して,逮捕すべきでないことを根拠とともに主張します。なので、冤罪をかけられたらまずは迅速に弁護士へご相談しましょう。
仮に逮捕されたとしても早期に釈放させる
痴漢冤罪で逮捕されてしまった場合でも、弁護士に相談することで早期の釈放を目指す対応が可能です。
逮捕後は長期間の拘束が続く可能性があり、社会生活や仕事に大きな悪影響が生じますが、弁護士の介入により拘束期間を短縮するための対策ができます。
具体的には、弁護士は速やかに本人と接見し、事件の状況や無実を主張するための詳細を確認するといった感じです。
そして、警察や検察に対し、逃亡や証拠隠滅の恐れがないことを証明するための資料を提出し、早期の釈放を請求します。
いったん勾留されてしまうと、最大20日間は拘束されてしまいますので、勾留前に釈放されるためにも、弁護士への依頼が望ましいでしょう。
逮捕されてしまった場合,弁護士が裁判所への不服申し立ての手続などを講じることで,早期の釈放が実現されることも少なくありません。20日間勾留されてしまうと社会的に不利になるので、速やかに弁護士へご相談しましょう。
家族や勤務先へ事情を説明する
痴漢の疑いをかけられると、逮捕や取り調べが行われる可能性があり、家族や職場に突然の不在や事態についての説明ができなくなることが考えられます。
こうした状況では、周囲の人々が本人の状況を把握できず、誤解や心配を招いてしまうことも少なくありません。
そのため、信頼できる弁護士が間に入って、家族や勤務先に必要な説明を行うことが重要です。
具体的には、弁護士が現在の状況について適切かつ冷静な説明を行い、冤罪である可能性、また今後の対応策を伝えてくれ、不安を和らげてくれます。
さらに、勤務先には不在の理由や今後の見通しについて法的に正確な情報が伝わり、職場での信頼を保つための配慮が行われます。
法的知識に基づいて、関係者に対し適切な説明を行い、本人の状況に対する理解を得ることができるのは、社会的な信用度を下げないためにも必要な要素といえるでしょう。
家族や勤務先へ事情の説明が必要となる場合には,弁護士から冤罪であることも含めて適切な説明は行います。
報道されることを防ぐ
冤罪の事件が報道されると、無実であっても社会的なイメージダウンやプライバシーの侵害が発生し、後々の生活に大きな影響を与えることになります。
特にメディアが事件を大袈裟に取り上げる場合、誤解を招いたり、無実であることが証明されたりしても社会的な信頼を回復するのは正直大変です。
弁護士は、まず事件が公に報道されないように警察や検察と連携し、報道機関への情報提供を制限する方法を取ります。
例えば、事件の詳細が公開されないように取り計らい、プライバシーを守るための法的措置を講じるといった感じです。
また、弁護士が介入することによって、警察や関係機関に対して、未確認の段階でのメディアへの情報漏洩を防ぐための圧力をかけることができます。
弁護士から捜査機関に対し,報道機関への情報共有を控えるよう求めることができます。また、報道機関に対して報道を控えるよう要求することもできるので、社会的信用を失わないためにも、速やかに弁護士へご相談しましょう。
相手との示談交渉を行う
痴漢の疑いをかけられた場合、弁護士に依頼すれば自分の代わりに示談交渉を行ってくれます。
まず、事案の詳細を確認し、冤罪であることが証明される前提で、相手に対して適切な対応をとるよう交渉を始めます。
示談交渉は、双方にとって円満に解決するための方法であり、冤罪が公に広がる前に解決することで、相手が求める解決策と無実であることを証明することが可能です。
弁護士が介入することで、感情的な対立を避け、冷静で法的な立場から交渉を行うことができ、無用なトラブルを防ぎます。
冤罪であることを前提に,当事者間で解決することを目指す示談交渉の試みも可能です。
痴漢冤罪で弁護士に相談する際の費用相場とは
痴漢冤罪で弁護士に相談する際、気になるのは費用かと思いますが、成果報酬というものが発生する以上、一概に〇〇円と断定はできません。
特に不起訴や無罪を実現させるためには、弁護士の労力がかかるため、100万円前後はかかると見ておいた方が良いでしょう。
藤垣法律事務所の費用相場は、以下の通りです。
費用相場 | |
法律相談料 | 初回無料 2回目以降30分ごと5,500円~ |
着手金 | 33万円~ |
成功報酬 | 不起訴報酬+33万円 示談報酬+22万円 |
出張日当 | 大宮駅からの移動時間30分ごと5,500円~ |
実費 | 発生した実額 |
それぞれ費用がかかるタイミングが異なりますが、最低でも60万円ほどかかることがわかります。
上記費用はあくまで目安となるため、詳しくは下記よりご相談ください。
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痴漢冤罪に関するよくある質問
最後に、痴漢冤罪に関するよくある質問のご回答を行います。
- 痴漢冤罪を訴え返すことは可能?
- 痴漢冤罪は繊維鑑定で証明することは可能?
- 痴漢を疑われて一応現場は離れましたがすぐに弁護士に相談するべき?
疑問点をあらかじめ解消できるよう、ぜひ参考にしてください。
痴漢冤罪を訴え返すことは可能?
痴漢冤罪の種類も2パターンあり、「本当に間違って痴漢だと思っていたパターン」と「示談金目的で痴漢冤罪をかけているパターン」です。
前者であれば、実際に被害に遭い、あなたに痴漢をされたと思い込んでいる状態なので、訴え返すことは難しいですが、後者であれば悪質性があります。
つまり、冤罪の被害に遭った場合、法的には名誉毀損や虚偽告訴などを理由に訴え返すことが可能です。
訴え返すための具体的な手段としては、虚偽告訴罪が挙げられます。
もし、痴漢の嫌疑をかけられた側が無実であり、相手が事実を捏造して告訴を行った場合、その告訴が虚偽であったことが証明されれば、告訴した側が虚偽告訴罪に問われる可能性があります。
この場合、冤罪をかけられた側は被害者として、名誉回復を求めるために法的措置を取ることが可能です。
痴漢冤罪は繊維鑑定で証明することは可能?
痴漢冤罪を繊維鑑定で証明することは、理論的には可能ですが、実際にはその有効性には限界があります。
繊維鑑定は、特定の状況下で証拠となり得る場合がありますが、痴漢冤罪の証明に関しては、他の証拠と比較して優先度が低いことが多いです。
繊維鑑定は、衣服に付着した繊維や衣類に付着した皮膚の細胞などを解析することで、犯行の有無や関与の証拠を示すことを目的とします。
しかし、痴漢冤罪の場合、重要なのは加害者とされる人物の手が実際に被害者の体に触れた証拠や、被害者がその状況をどのように証言できるかという点です。
繊維の付着があったとしても、それが犯行の証拠となるとは限らず、被害者がその場で身につけていた衣服や周囲の状況によって繊維が付着した可能性もあるため、証拠としての確実性は低くなります。
痴漢を疑われて一応現場は離れましたがすぐに弁護士に相談するべき?
痴漢を疑われた場合、現場を離れた後にすぐに弁護士に相談するべきかどうかについては、確実に相談することをおすすめします。
痴漢の冤罪は間違った対応をすると、後々自分に不利な状況を招く可能性があります。
そのため、現場を離れた後に冷静に行動することが重要であり、弁護士に相談すれば、迅速に適切なアドバイスを受けることができ、誤った判断による不利益を避けることが可能です。
痴漢冤罪をかけられたらすぐに弁護士へ相談を!
痴漢冤罪をかけられた場合、逃げたり謝罪をしたりしないことが先決です。自分はやってないことを主張し、冷静に対処することが必要となります。
ただし、いくら主張したとしても、なかなか事態が好転することがない場合も多々あります。そんな時は、弁護士に相談することが必要です。
藤垣法律事務所は、500件を超える様々な刑事事件に携わった実績ある弁護士が在籍しており、痴漢冤罪を解決させた実績もあります。
スピーディかつ適切な対応で、痴漢の冤罪を防げるよう、努めておりますので、自分もしくは知り合いが痴漢の冤罪にかけられて困っている場合、ぜひ下記からお問い合わせください。
お問い合わせ
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