【児童ポルノ事件の逮捕】逮捕の可能性は?逮捕後の流れは?逮捕回避は弁護士に依頼すべきか?

このページでは,児童ポルノ事件の逮捕に関して,刑事弁護士が徹底解説します。逮捕の可能性はどの程度あるか,逮捕を避ける方法はあるか,逮捕された場合に釈放を目指す方法はあるかなど,対応を検討する際の参考にしてみてください。

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児童ポルノ事件で逮捕される可能性

児童ポルノ事件の場合,逮捕の上で捜査を行う可能性,逮捕せずにいわゆる在宅捜査を行う可能性のいずれも同様に考えられるところです。具体的な逮捕の可能性は,個別の事件内容によって変わりますが,以下のような場合には逮捕の可能性が高くなる傾向にあります。

逮捕の可能性が高くなるケース

1.児童の年齢が低い場合

2.児童の判断に強い影響を与えた場合

3.件数が際立って多い場合

4.方法が悪質と判断される場合

【1.児童の年齢が低い場合】

児童ポルノ事件は,相手児童の年齢が低ければ低いほど悪質である,との評価が通常です。児童の年齢が低い場合,それだけ児童の判断能力は未熟であることが見込まれるため,児童の未熟さに付け込む行為の責任も重いと評価されます。また,若年児童は保護の必要性が高いため,被害者保護の観点でも事件を重大視することになりやすいところです。

刑事事件では,見込まれる刑事責任が重大であるほど逮捕の必要性が高いとの理解につながるため,児童の年齢が低いことは逮捕の可能性を高くする要因と言えます。

【2.児童の判断に強い影響を与えた場合】

児童ポルノ事件では,児童自身に撮影をしてもらった,児童の了承を得たなど,児童自身の判断を前提に起きているケースも少なくありません。この点,児童が専ら自分の考えで決めたのでなく,加害者の言動によって判断を歪められた場合には,やはり悪質性を理由に逮捕の可能性が高くなる傾向にあります。

このような理由で逮捕されるケースでは,同様の手口で複数の児童が判断を歪められている場合が多く見られます。犯罪の計画性も相まって,刑事責任が相応に重いと評価されやすいところです。

【3.件数が際立って多い場合】

児童ポルノ事件は,一定の余罪がある場合も多く見られます。そのため,余罪があるというだけで直ちに逮捕の可能性が高まるとまでは言えません。

しかし,余罪の数や頻度があまりに際立って多い場合には,再発防止の必要性が高い上,余罪を含めた多数の証拠隠滅が懸念されやすくなるため,逮捕の可能性が高くなります。

【4.方法や目的が悪質と判断される場合】

組織的・計画的な事件や,営利目的で行われる事件など,犯罪の方法や目的が悪質と判断されるケースでは,逮捕の可能性が高くなりやすいところです。特に,営利目的で行われる児童ポルノ事件は,児童の性的搾取という側面が強く,取り締まりの必要性が高いと評価される傾向にあるため,証拠隠滅を防ぎながら確実に取り締まるため,逮捕の可能性が高くなりやすいでしょう。

逮捕の種類・方法

法律で定められた逮捕の種類としては,「通常逮捕」「現行犯逮捕」「緊急逮捕」が挙げられます。それぞれに具体的なルールが定められているため,そのルールに反する逮捕は違法ということになります。逮捕という強制的な手続を行うためには,それだけ適切な手順で進めなければなりません。

①現行犯逮捕

現行犯逮捕とは,犯罪が行われている最中,又は犯罪が行われた直後に,犯罪を行った者を逮捕することを言います。現行犯逮捕は,逮捕状がなくてもでき,警察などの捜査機関に限らず一般人も行うことができる,という点に特徴があります。

典型例としては,目撃者が犯人の身柄を取り押さえる場合などが挙げられます。犯罪の目撃者であっても,他人の身柄を強制的に取り押さえることは犯罪行為になりかねませんが,現行犯逮捕であるため,適法な逮捕行為となるのです。

ただし,現行犯逮捕は犯行と逮捕のタイミング,犯行と逮捕の場所それぞれに隔たりのないことが必要です。犯罪を目撃した場合でも,長時間が経った後に移動した先の場所で逮捕するのでは,現行犯逮捕とはなりません。

なお,現行犯逮捕の要件を満たさない場合でも,犯罪から間がなく,以下の要件を満たす場合には「準現行犯逮捕」が可能です。

準現行犯逮捕が可能な場合

1.犯人として追いかけられている

2.犯罪で得た物や犯罪の凶器を持っている

3.身体や衣服に犯罪の痕跡がある

4.身元を確認されて逃走しようとした

ポイント
現行犯逮捕は,犯罪直後にその場で行われる逮捕
捜査機関でなくても可能。逮捕状がなくても可能

②通常逮捕(後日逮捕)

通常逮捕は,裁判官が発付する逮捕状に基づいて行われる逮捕です。逮捕には,原則として逮捕状が必要であり,通常逮捕は逮捕の最も原則的な方法ということができます。

裁判官が逮捕状を発付するため,そして逮捕状を用いて通常逮捕するためには,以下の条件を備えていることが必要です。

通常逮捕の要件

1.罪を犯したことを疑うに足りる相当な理由
→犯罪の疑いが十分にあることを言います。「逮捕の理由」とも言われます。

2.逃亡の恐れ又は罪証隠滅の恐れ
→逮捕しなければ逃亡や証拠隠滅が懸念される場合を指します。「逮捕の必要性」ともいわれます。

通常逮捕の要件がある場合,検察官や警察官の請求に応じて裁判官が逮捕状を発付します。裁判官は,逮捕の理由がある場合,明らかに逮捕の必要がないのでない限りは逮捕状を発付しなければならないとされています。

ポイント
通常逮捕は,逮捕状に基づいて行う原則的な逮捕
逮捕の理由と逮捕の必要性が必要

③緊急逮捕

緊急逮捕は,犯罪の疑いが十分にあるものの,逮捕状を待っていられないほど急速を要する場合に,逮捕状がないまま行う逮捕手続を言います。

緊急逮捕は,逮捕状なく行うことのできる例外的な逮捕のため,可能な場合のルールがより厳格に定められています。具体的には以下の通りです。

緊急逮捕の要件

1.死刑・無期・長期3年以上の罪
2.犯罪を疑う充分な理由がある
3.急速を要するため逮捕状を請求できない
4.逮捕後直ちに逮捕状の請求を行う

緊急逮捕と現行犯逮捕は,いずれも無令状で行うことができますが,緊急逮捕は逮捕後に逮捕状を請求しなければなりません。また,現行犯逮捕は一般人にもできますが,緊急逮捕は警察や検察(捜査機関)にしか認められていません。

緊急逮捕と現行犯逮捕の違い

現行犯逮捕緊急逮捕
逮捕状不要逮捕後に請求が必要
一般人の逮捕可能不可能

逮捕後の流れ

逮捕されると,警察署での取り調べが行われた後,翌日又は翌々日に検察庁へ送致され,検察庁でも取り調べ(弁解録取)を受けます。この間,逮捕から最大72時間の身柄拘束が見込まれます。
その後,「勾留」となれば10日間,さらに「勾留延長」となれば追加で最大10日間の身柄拘束が引き続きます。この逮捕から勾留延長までの期間に,捜査を遂げて起訴不起訴を判断することになります。

逮捕から起訴までの流れ

ただし,逮捕後に勾留されるか,勾留後に勾留延長されるか,という点はいずれの可能性もあり得るところです。事件の内容や状況の変化によっては,逮捕後に勾留されず釈放されたり,勾留の後に勾留延長されず釈放されたりと,早期の釈放となる場合も考えられます。

逮捕をされてしまった事件では,少しでも速やかな釈放を目指すことが非常に重要になりやすいでしょう。

ポイント
逮捕後は最大72時間の拘束,その後10日間の勾留,最大10日間の勾留延長があり得る
勾留や勾留延長がなされなければ,その段階で釈放される

逮捕による不利益

逮捕をされてしまうと,以下のように多数の不利益が見込まれます。

①社会生活を継続できない

逮捕をされてしまうと,身柄が強制的に留置施設へ収容されてしまうため,日常の社会生活を続けることができません。スマートフォンの所持も許されないので,外部の人と連絡を取ることも不可能です。
そのため,周囲と連絡等ができないことによる様々な問題が生じやすくなります

また,逮捕後勾留されるまでの間は,原則として弁護士以外の面会ができません。面会によって最低限の連絡を図ろうと思っても,勾留前の逮捕段階では面会すら叶わないことが一般的です。
さらに,勾留後についても,接見禁止決定がなされた場合には弁護士以外の面会ができません。

②仕事への影響

逮捕された場合,仕事は無断欠勤となることが避けられません。その後,身柄拘束が長期化すると,それだけの間欠勤をし続けなければならないことにもなります。こうして仕事ができないでいると,仕事への悪影響を回避することも難しくなります。

また,逮捕によって勤務先に勤め続けることが事実上難しくなる場合も考えられます。
逮捕は罰則ではなく捜査手法の一つに過ぎないため,逮捕だけを理由に懲戒解雇されることは考え難いですが,一方で仕事の関係者に自分の逮捕が知れ渡ると,事実上仕事が続けられなくなるケースも珍しくはありません。

③家族への影響

逮捕されると,通常,同居の家族には捜査機関から逮捕の事実が告げられます。場合によっては,家族が逮捕に伴う各方面への対応を強いられることも考えられます。また,家族にとっては,被疑者が逮捕された,という事実による精神的苦痛も計り知れず,一家の支柱が逮捕された場合には経済的な問題も生じ得ます。

このように,逮捕は本人のみならず家族にも多大な影響を及ぼす出来事となりやすいものです。

④報道の恐れ

刑事事件は,一部報道されるものがありますが,報道されるケースの大半が逮捕された事件の場合です。通常,逮捕された事件の情報が警察から報道機関に通知され,報道機関はその情報を用いて刑事事件の報道を行うことになります。
そのため,逮捕された場合は,そうでない事件と比較して報道の恐れが大きくなるということができます。

万一実名報道の対象となり,氏名や写真とともに逮捕の事実が公になると,その記録が後々にまで残り,生活に重大な支障を及ぼす可能性も否定できません。
一般的には,重大事件や著名人の事件,社会的関心の高い事件など,報道の価値が高い事件が特に報道の対象となりやすいため,逮捕=報道ということはありませんが,逮捕によって報道のリスクを高める結果が回避できるに越したことはありません。

⑤前科が付く可能性

逮捕と前科に直接の関係はありませんが,逮捕されるケースは重大事件と評価されるものであることが多いため,事件の重大性から前科が付きやすいということが言えます。
逮捕をするのは逃亡や証拠隠滅を防ぐためですが,逃亡や証拠隠滅はまさに前科を避ける目的で行われる性質のものです。そのため,逮捕の必要が大きいということは前科が付く可能性の高い事件である,という関係が成り立ちやすいでしょう。

児童ポルノ事件で逮捕を避ける方法

①捜査開始前の場合

児童ポルノ事件は,当事者間の解決を目指す動きによって逮捕回避を図ることが有力な事件類型です。児童ポルノ事件の捜査は,児童の親権者に事件が発覚して捜査機関への相談がなされた場合など,児童側の都合や希望によって開始することが大多数であるため,児童側との間で解決済みであれば,捜査が行われる可能性の多くを予防する結果につながります。

この点,捜査開始前のケースで示談を目指すためには,当事者間で直接の連絡が取れる状況にあることが必要です。把握している連絡先に問い合わせ,連絡が取れた場合には示談交渉が開始できる,という流れになるでしょう。
もっとも,直接の連絡が可能な状況であっても,当事者同士が直接示談の連絡をすることは望ましくありません。交渉が難航しやすい上,児童に圧力をかける目的と誤解される恐れもあるため,代理人を通じて連絡を試みることが適切です。

ポイント
児童側に直接連絡を取って示談を試みることが有力
もっとも,代理人を通じて連絡を取るべき

②捜査開始後の場合

捜査が開始された後であっても,当事者間での示談によって逮捕回避を図ることが有力であることに変わりはありません。

ただ,捜査が開始されている児童ポルノ事件の場合には,直接の連絡が可能であったとしても,直接連絡を行うべきでありません。既に警察が事件に介入している以上,示談希望の旨は警察に伝え,警察から児童側の意思を確認してもらうステップを踏むのが適切です

この点,警察に示談の申し入れを行う場合には,弁護士への委任が必要となります。依頼を受けた弁護士が警察に申し入れを行い,児童側の了承が得られれば弁護士と児童側との間で連絡を取る,という流れで示談の試みが可能です。

ポイント
捜査開始後は警察を介して示談を試みる
示談の試みには弁護士が必要

③捜査が行われているか不明の場合

児童ポルノ事件について,捜査が開始されているかどうかが分からない場合には,万一今後捜査が始まったとしても逮捕はしない,との判断を促すことが有力です。具体的な手段としては,自首が考えられるでしょう。

自首は,捜査機関に対して自らの犯罪を申告する行為であるため,自首をした人からは真摯な捜査協力が得られると理解することが通常です。そうすると,後に犯罪捜査を行うとなった際にも,「逮捕しなければ必要な捜査が遂げられない」と判断される可能性は非常に低くなり,逮捕の回避につながりやすくなるでしょう。

ポイント
自首することで,逮捕の必要がないとの判断を促す

児童ポルノ事件の逮捕は弁護士に依頼すべきか

児童ポルノ事件の逮捕に関する事項は,弁護士に依頼し,弁護士の判断を仰ぎながら対応することが適切です。逮捕されるかどうか,逮捕された場合に早期釈放が可能かどうか,といった点は,その後の生活に極めて大きな影響を及ぼすものであるため,万全の対応を期すことをお勧めします。
弁護士に依頼した場合の具体的な利点としては,以下のポイントが挙げられます。

①児童側への接触

示談のため被害者側へ接触を試みるときには,弁護士を間に入れなければならないのが通常です。示談が成立しているかどうかは,逮捕の可能性に直結する重要な問題であるため,逮捕回避の手段として示談を試みることは少なくありませんが,示談によって逮捕回避を目指したいという場合には,弁護士への依頼が不可欠と言えます。

②捜査機関の判断への影響

弁護士に依頼することによって,捜査機関の不適切な逮捕を抑制する効果が期待できる場合もあります。捜査機関としては,逮捕に法的な問題があると,弁護士から責任追及をされる可能性が懸念されるためです。
弁護士が入っていることで,捜査機関は適法性がはっきりしない手続を行いづらくなります。そのため,捜査手続が適正であることを慎重に確認させるとともに,違法の疑いがある逮捕などを未然に防ぐ結果につながるケースもあり得るところです。

③余罪に関する対応方針

児童ポルノ事件で逮捕されるかどうかは,余罪の取り扱いによっても変わってくることがあります。自分の身体が一つしかない以上,余罪を含むどれか一つの事件で逮捕されると,逮捕を防ぐという目的は達成できないためです。

この点,弁護士に依頼することで,余罪の取り扱いはどうなることが見込まれるか,逮捕回避のためには余罪に関する対応をどのように行うべきか,といった点について専門的な判断を仰ぐことが可能です。また,余罪に関して適切な対応ができれば,最終的な刑事処分の軽減という意味でも有益な影響を及ぼす可能性が非常に高くなるでしょう。

児童ポルノ事件の逮捕に関する注意点

①逮捕が回避できないケース

逮捕が行われる事件では,被疑者に対する最初の接触が逮捕である,ということが数多く見られます。逮捕をする前に被疑者へ接触してしまうと,後の逮捕を防ぐ目的で逃亡や証拠隠滅をされるきっかけとなりかねないためです。

そうすると,逮捕をする事件では,被疑者は逮捕されて初めて捜査の開始を知ることになりやすく,未然に逮捕を回避する余地がない場合もあり得ることに注意が必要です。このようなケースで逮捕を回避するためには,自分への捜査が行われているかどうか分からない段階で,自首等の積極的な動きを取る必要が生じやすいでしょう。

②逮捕された場合の考え方

児童ポルノ事件では,逮捕された場合にも早期釈放の可能性が十分にあり得るケースが少なくありません。そのため,逮捕を理由に諦めてしまうのでなく,逮捕後に早期釈放の可能性があるか,具体的に弁護士の見解を仰ぐなどして検討することをお勧めします。

逮捕後の早期釈放は,当然ながら早期に動き出さなければ実現が困難なものです。児童ポルノ事件で逮捕された場合には,まず早期釈放が可能かどうか,弁護士に相談等をして法的な判断をしてもらうことをお勧めします。

③家宅捜索が最初に行われる場合

児童ポルノ事件では,対象となる児童ポルノを確保するために,家宅捜索が先に行われるケースも少なくありません。取調べなどをする前に,最初に家宅捜索をすることで,証拠の処分を防ぎながら早期に差押えを目指す捜査方法です。

この点,強制捜査である家宅捜索が行われると,逮捕が見込まれるようにも思えますが,決して逮捕が予定されているとは限りません。そのため,逮捕を予防する試みは積極的に検討するのが有力でしょう。
むしろ,家宅捜索を行う場合は,「ただ呼び出すだけの事件よりも逮捕の必要性は高いが,逮捕するかどうかは明らかでない」という状況であること見込まれます。そうすると,家宅捜索後の対応次第で逮捕されるかどうかが変わりやすく,逮捕回避の努力はより重要な状況であると言っても過言ではないでしょう。

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